パパみ~ぞのブログ

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すごくほろ苦い大人の映画の秀作「恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」!!

 

すごく大好きなほろ苦い大人の映画の秀作「恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」を紹介させてください。

 

 

1989年のアメリカ映画『恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』は、売れない芸人(兄弟のデュオピアニスト)と、彼らにからむ美人シンガーの悲喜を描いた、ほろ苦い、大人の映画の秀作です。

 

フランク(兄)とジャック(弟)はすでに中年に差し掛かったデュオのピアニストです。


これを実の兄弟のボー・ブリッジス(兄)とジェフ・ブリッジス(弟)が演じているのですが、実の兄弟だからという以上に、いかにも売れない兄弟のデュオピアニストを巧みに演じ切っているところがこの二人の役者さんのすごいところです。

 

レストランやクラブでスタンダードを演奏して暮らしていますが、すでに80年代のアメリカでも兄弟のデュオピアニストの演奏にまともに耳を傾ける客はいません。

誰も二人の演奏なんか聴いていません。

 

とうとう馴染みの店からもお払い箱にされてしまいます。

 

ここで起死回生、女性ヴォーカルを入れようと決意した二人はオーディションの募集広告を出します。

 

しかし、オーディション当日やってくるのはドベタの女性ばかり約20名。

 

こりゃダメだと諦めかけた時、最後にミッシェル・ファイファー演じるスージー・ダイヤモンドが飛び込んで来ます。

 

まったく期待せずに彼女の歌を聴いた二人はセクシーなスージーの歌声にびっくり。

一緒に組むことに。


この映画の全編でヴォーカルにチャレンジしたミッシェル・ファイファーの歌は琴線に触れるすごさです。


彼女の体当たりパフォーマンスがこの映画をかくも秀作にしたのは間違いありません。

 

スージーを中心にした彼らのパフォーマンスは次第に好評を博します。

 

やがて、一流のラウンジやホテルからもお呼びがかかるようになり、ついには高級リゾートホテルのニューイヤーイベントで多くの宿泊客の前で連日の歌と演奏を任されるまでに。

 

このホテルのイベントの中でいろいろあって、フランクは急遽自宅に帰らなければならなくなり、ジャックとスージーで残りのステージを務めるのですが、何となく惹かれあっていた二人はここで男と女の関係に。

 

以降も彼らトリオの活躍は続くのですが、良いことは長くは続きません。

 

リゾートホテルのステージを見た業界人からスージーにTVCMソングを歌わないかとスカウトがかかってしまいます。

 

揺れるスージーですが、ジャックから「引き受けろよ」とあっさり言われてしまいます(実は悔しい気持ちを堪えながら)。

スージーとしては「何を言ってる。俺から離れるな。ずっと一緒にやろう」と言ってほしかったのに。

素直になれないジャックは「代わりはすぐに見つかる」とまで言ってしまいます。

 

スージーは兄弟と袂を分かつことを決心します。

 

スージーの抜けたファビュラス・ベイカー・ボーイズは人気も落ちて、また以前のドサ回りに逆戻り。

 

とにもかくにも生活を支えねばならない兄フランクが取ってきた仕事は、深夜のTVショーのピアノ弾き。失礼きわまりない現場の態度に、とうとうジャックは癇癪を起こしてスタジオを出て行ってしまいます。

 

駐車場で苛立つジャックに、兄のフランクは必死に言い聞かせますが、ついにここで、兄弟の長年の隠れていた確執まで明らかになってしまいます。

 

自分のマネジメントで仕事が成り立って言い張るフランクに、ピアノの技量で勝るジャックは自分のピアノの技量でデュオピアニストとして何とか成り立っているとまで言い放ってしまいます。

 

愛していたスージーを失った上に、兄フランクとの関係も壊れ、デュオピアニストの仕事も失ったジャック。

 

でも、これがジャックにとって、本当に自分がやりたかったことを見つめ直す良い転機になります。

 

やがてジャックが本当は一番やりたかったこと=ジャズバーでのソロピアニストでやっていくことを決意したジャックは兄の元を訪れ、傷つけたこと、もう一緒にやれないことを詫び、そんな弟を兄フランクも許して二人は和解します。

 

そして、ラスト、いまやTVCMソングシンガーとして活躍するスージーの元をジャックは訪れます。

 

素直になれずに傷つけてしまったことを互いに詫びますが、「いつかまた会える?」と問いかけるジャックにスージーは明確には答えません。

 

去っていくスージーの姿に、スージー演じるミッシェル・ファイファーが歌う「マイ・ファニー・バレンタイン」のラストソングが。

 

何というほろ苦いラスト!!!

 

何という大人の兄弟、男女のシビアな関係を描き切った秀作!!!

 

恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」にハッピーエンドはありません。

でも、ほろ苦い大人の映画の何とも言えない味わいが残ります。

 

未見の方は是非ご鑑賞あれ。

 

 

長野県諏訪市「麺厨房 大将」さんの「濃厚豚骨 醤油豚骨」はどこまでも優しい味わいの一杯でした

 

今日は長野県諏訪市にある「麺厨房 大将」さんにやってきました。

 

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住宅街の中にあって最初はわかりにくいかもしれません。ナビで来られるのがお薦めです。

 

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開店の少し前だったので、お店の外に書かれたオーナーのメッセージを拝読。

「一生懸命そして向上」

「らーめんに向けられた燃えるような情熱は、嘘のない飾らない味。

らーめんに向けられた燃えるような真心は笑顔でこたえる感謝の気持。」

とあります。オーナーのラーメンにかける熱い思いが伝わってくるようです。

 

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一番に入店し、いつものお気に入りのテラス席へ。

 

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これ以外に店内にはカウンター席、テーブル席、お座敷などがあり、結構広いのですが週末のお昼時はいつも混んでいます。

 

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これがお店のメインメニュー。

左上の「濃厚豚骨」が看板メニューです。

今日、自分はいつもの「濃厚豚骨」の「醤油豚骨」700円に、看板トッピングの「大将盛り」(チャーシュー2枚と味玉)330円。

妻は季節限定一日10食の「冷やしゴマ担々麺」780円にするそうです。

それに二人で最近お気に入りの「チャーシュー丼」380円をシェアします。

 

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こちらはおつまみのメニュー。結構おつまみも充実しています。

右ページは「濃厚豚骨」のスープが使われる「ラーメン屋さんの本格もつ鍋」。美味しそうです。いつか、もつ鍋で一杯にチャレンジしたいものです。

やがてラーメンが運ばれてきました。

 

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 「濃厚豚骨」の「醤油豚骨」700円と「大将盛り」(チャーシュー2枚と味玉)330円です。

見えている生のキャベツ、多めのネギ、のり、味玉以外にメンマやホウレンソウが隠れています。

 

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妻の季節限定一日10食の「冷やしゴマ担々麺」780円です。

濃厚豚骨ゴマダレのからんだ麺の上に肉そぼろ、もやし、キムチ、水菜がのってこれも美味しそうです。

 

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そしてこれが「チャーシュー丼」380円です。妻とシェアします。

 

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まず「醤油豚骨」のスープをいただきます。

全く豚骨の臭みのない、少しとろみのあるスープは、たしかに「濃厚」ですが、けっしてしつこくはなく、旨みはあるけど優しい味わいです。

 

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とろみのあるスープが、このもちもちっとした中太麵によくからんで美味しい。

 

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そして、このホロホロのチャーシューは味付けがマイルドでこれも優しい味わい。

2枚追加で3枚のっていましたが、あっさりいただけてしまいます。

味玉、ホウレンソウ、ねぎ、メンマ、海苔のどれもこの「醤油豚骨」にベストマッチング。

 

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今日も完食です。ご馳走様でした。

 

妻の「冷やしゴマ担々麺」を一口食べさせてもらいました。

たっぷりのゴマを濃厚豚骨スープで溶いたと思われるゴマダレに、中太麺と肉そぼろやキムチなどが合い、決して辛すぎることのない美味しさでした。

 

妻とシェアした「チャーシュー丼」は、刻まれたチャーシューとネギと海苔とごはんのハーモニーが絶妙で、決して濃すぎない、いつもの優しい味わいでした。

 

「麺厨房 大将」さんの「濃厚豚骨 醤油豚骨」は、メニュー名には「濃厚」とありますが、しつこくなく、濃すぎず、どこまでも優しい味わいの一杯でした

 

また来ます。ありがとうございました。

 

★お店の情報です★
店名   麺厨房 大将
住所   長野県諏訪市中洲4853-1
電話番号 0266-58-8224
営業時間 11:30~14:00、17:00~21:00
定休日  無休
席数   40席
駐車場  20台

  

70年代のアメリカがストレートに伝わってくる「アメリカン・ニューシネマ」の傑作「バニシング・ポイント」

 

少し古い映画を紹介させて下さい。

 

1971年のアメリカ映画、「バニシング・ポイント」です。

 

 

主人公の無軌道な生き様と、衝撃的なラストから「イージー・ライダー」などと並ぶ「アメリカン・ニューシネマ」の傑作とされています。

 

主人公のコワルスキーは、元ベトナム戦争の退役軍人であり、警察官やレーサーを経て、現在は車の陸送を仕事にしています。

 

彼はコロラド州デンバーから、約2,000km離れたサンフランシスコまで、新車のダッジ・チャレンジャーという車を陸送する仕事を請け負います。

 

今の日本だと、新車を直接、陸送のドライバーが約2,000kmも運転して陸送するなんて絶対あり得ませんが、1970年代のアメリカではそんな事もあったのでしょう。

 

酒場でドラッグを手に入れたコワルスキーは、売人と、翌日午後3時(15時間後)までに目的地に着けば、代金をタダにするという賭けをして出発します。

平均時速130km/h以上で走り続けなければならない計算になります。

ただその賭けだけをきっかけに。

 

ダッジ・チャレンジャーという車は当時の最新のスポーツタイプの車で時速250km/hまで出たとか。そのチャレンジャーを駆って、コワルスキーは疾走を開始します。

 

途中の各州で当然ながらスピード違反で警察に追われるのですが、次々に振り切って先を急ぎます。

 

やがて、ラジオ局「KOW」の盲目のDJスーパー・ソウルが、コワルスキーの疾走を知るところとなり、警察の無線を傍受してコワルスキーに情報を流し、彼を警察と戦うヒーローと称えて助けるようになります。

 

そして、スーパー・ソウルの放送を通じて、徐々にコワルスキーのことを知って応援する人々が増えていきます。

 

スーパー・ソウルは人種差別者にラジオ局に押入られ、襲撃されますが、屈しません。

 

こうして警察を振り切りながら疾走するコワルスキーは、行き先々のいろいろな出来事の中に、自身の人生の思い出を重ね合わせます。

 

海兵隊員のころ、負傷兵を野戦病院へ運ぶ途中でジープに砲弾が命中し、負傷したこと。

 

警官だった頃、上司の汚職を止めようとしてハメられ、クビになったこと。

 

恋人との日々や、その恋人を目の前の海で亡くしたこと。

 

レーサー時代にレース中、大きな事故に巻き込まれたこと。

 

そして、この映画には1970年代のアメリカの文化を物語る色々な風物も登場します。

 

砂漠の真ん中で、毎日楽器を弾き、歌を歌いながら集団で暮らしている人々。

 

その集団に砂漠の蛇を捕まえて、売って生活している老人。

 

コワルスキーの車に同乗させてもらいながら、コワルスキーに銃を突きつけて叩き出されるゲイのヒッチハイカーのカップル。

 

砂漠の真ん中で気ままに暮らすヒッピーと、コワルスキーの前で服も着ないで平気でバイクを走らせるその恋人。

 

こうしたコワルスキーの過去の思い出や風物を観るうちに、観客は徐々にコワルスキーに感情移入し、なぜ彼がこんな無謀な疾走を続けるのか、少しずつ理解していきます。

 

そして、衝撃のバニシング・ポイント(消失点のことだそうです)に向けて、夕陽に照らされ、微笑みながらコワルスキーが疾走していくエンディングが待っています。

 

この衝撃のエンディングの後、観客は、なぜ、コワルスキーがそうしなければならなかったのかを考えます。

 

そして、当時の社会からはなかなか理解がされなかったであろうコワルスキーの行動に、彼の当時のアメリカ社会に対する怒りや反発、挫折感や、孤独感、虚無感、悲しみが溢れているのを感じとることになります。

 

コワルスキーを演じた、当時まだ新人俳優だったバリー・ニューマンの演技はそれを観客に伝えるに余りあるものでした。

 

そして、過去と現在の時間軸が巧みに交錯する演出もすばらしく、70年代のアメリカがストレートに伝わってくる、たいへん秀逸な作品となっています。

 

未見の方は是非ご鑑賞ください。

 

 

何度観てもノーラン監督のスタイリッシュな映像世界に引きずりこまれてしまう映画、それが「インセプション」だ

 

大好きな映画「インセプション」を紹介させてください。

 

  
2010年のクリストファー・ノーラン監督によるSFアクション映画です。

 

この映画を1回観ただけで完全に理解された方は少ないのではないでしょうか。
でも、何度も何度も観て、完全にディティールまで理解するだけの価値のある映画です。

 

この映画には「インセプションワールド」とでも呼ぶべき独特の世界観と、固有のルールがあります。そうした世界観やルール、本当に細かいディティールまで理解するには以下のサイトがとても役に立ちます。

 

映画「インセプション[INCEPTION]」徹底解説サイト

 

この作品を正しく理解するには以下のようなキーワードについて理解する必要があると思います。それには上記のようなサイトがとても役に立ちます。

・夢の世界ルール
・夢の世界の階層構造(現実、1階層目、2階層目、3階層目、4階層目(虚無))
・その階層の夢から覚めるには「キック」か、夢の中で死ぬか、タイマーの時間切れ

トーテム

 

そして、これからご覧になる方のために、ここではおおよそのざっくりしたあらすじだけご紹介します。

 

まず、レオナルド・ディカプリオ演じるコブが登場します。

 

この人は他人の頭の中(=夢の中)に侵入して、潜在意識の中からアイデアを「エクストラクション(抜き出す)」する産業スパイのプロフェッショナルです。

 

次に渡辺謙演じるサイトーが登場します。この人は大物実業家なのですが、ライバル企業のフィッシャー社をつぶしたいと考えており、コブにあることを依頼します。

 

その依頼内容とは、フィッシャー社の跡継ぎである御曹司のロバート・フィッシャー(キリアン・マーフィー)の頭の中に侵入し、「父親が築いた巨大企業をつぶすべき」というアイデアを「インセプション(植えつける)」してほしいというのです。

 

それは極めて危険で困難なミッションのため、コブは一度は断ります。

しかし産業スパイとして国際指名手配されていて二度とアメリカの子供たちの元に戻れないコブは、過去の犯罪歴を抹消することを交換条件にサイトーの依頼を受けることにします。

 

このミッションを最後の仕事とし、産業スパイから足を洗うことを決めたコブは、ミッション遂行のために最高のメンバーを集めます。

・古くからの産業スパイの相棒アーサー(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)。
・夢の世界を構築する「設計士」として、義父マイルズ(マイケル・ケイン)から紹介されたアリアドネエレン・ペイジ)。
・夢の中で様々な人物になりすます「偽造士」のイームス(トム・ハーディ)。
・夢の世界を安定させるための薬を作る「調合士」のユスフ(ディリープ・ラオ)。

 

更に、結果を見届けるために同行を求めたサイトーを加えた6人で、ロバートの頭の中に侵入することにします。

 

そして、ロバートをロサンゼルスまでの飛行時間10時間の便に乗せ、そこに6人も同乗してミッションを開始します。

現実世界の10時間がミッションのタイムリミットになります。

 

いざロバートの潜在意識の中に侵入したところ、いきなり武装集団に襲われます。ロバートは産業スパイからアイデアを盗まれるのを防ぐための訓練を受けていたからです。

 

さらに、コブは、グループのメンバーに妻モルの間にあった過去を隠しています。その秘密にしている妻との過去が原因で、夢の中でモルまでもが妨害を始めます。

 

次々と襲い掛かってくる武装集団。そしてモル。迫って来るタイムリミット。

 

果たして、コブたちのミッションは成功するのでしょうかというのがこの映画のあらすじです。

 

このストーリー展開はもちろん面白いのですが、何といってもクリストファー・ノーラン監督の作品らしいスタイリッシュな映像がこの映画の魅力です。

 

アリアドネによって、世界が折れて真上に来ちゃうのもすごいですし、数々の素晴らしい映像シーンがある中で、特に印象深いシーンがあります。

 

インセプション」の中では夢の世界が多層構造になっていて、夢の中で夢を見ることで、更に下の階層へと行くことができます。

下の階層にいくほど時間は上の階層の20倍になります。

 

それで、コブたちがミッションを実行し、徐々に各階層から現実世界に戻ってくるのですが、その描写が素晴らしいのです。

 

夢の第一階層目(雨のL.A.)では全員の乗ったバンが橋から川面に着水して全メンバーがこの階層に戻るのですが、バンの着水のすごくゆっくりしたストップモーションが随所に差し込まれていて、上の階層では時間が20分の1で進行していることをとてもうまく表現しています。

 

なかなか1回で理解するのは難しいのですが、上記サイトのような助けを借りて、何度も観ているとディティールまで理解できてきて、それとともに、ノーラン監督の映像世界にますます引きずりこまれてしまうことになります。
 
何度観てもノーラン監督のスタイリッシュな映像世界に引きずりこまれてしまう映画。

 

それが「インセプション」です。
     

俳優が台詞を喋らないからかえって演技の素晴らしさが際立った21世紀のモノクロ・サイレント映画「アーティスト」

 

2011年に公開されたフランスのモノクロ・サイレント映画「アーティスト」をご存知でしょうか。

 

 

映画界がサイレントからトーキーに急激に移り変わって行く1920年代後半のハリウッドを舞台に、サイレント映画の大スターのヴァレンティンと、新人女優のペピーの出会いとそのロマンスの行方を描いた映画です。

 

1927年、大部屋女優のペピーは、大スターのヴァレンティンに出会います。ペピーはヴァレンティンに淡い恋心を抱いているのですが、既婚者であるヴァレンティンは彼女を大切に想い、「女優を目指すには個性が必要だ」と彼女に「つけぼくろ」を付けて女優としてのアドバイスを与えるにとどめます。

 

やがて1929年、映画界がサイレントからトーキーに急激に移り変わって行く中で、サイレント映画にこだわり続けたジョージは瞬く間にスターの座から陥落し、落ちぶれて行きます。

 

その一方、ペピーは時代の波に乗ってスターの座に駆け上がっていきます。

 

その二人が再開するのですがはたして・・・という映画です。

 

サイレント映画の大スター、ヴァレンティンを演じているジャン・デュジャルダンはフランスでは人気コメディアンとして知られる名優だそうです。

 

新人女優ペピーを好演するのはフランス女優のベレニス・ベジョ

 

ハリウッドを舞台にした映画なのに、俳優さんが全員フランスの俳優さんなんですね。

(フランス映画ですものね)

 

二人は元より俳優さんたちは誰も台詞を喋らないのですが、かえって、それゆえに眼や表情やしぐさで感情を豊かに表現しています。

 

特に、ヴァレンティンを演じているジャン・デュジャルダンの眼や表情やしぐさが凄い!!!

 

そして忘れてはならないのが、本作での名演技を評価され、カンヌでは「パルムドッグ賞」を受賞したというテリア犬のアギーの「名演技」!!!

 

このワンちゃんの演技なしにこの映画は成立しなかったのではと思わせるほど素晴らしいです。

 

この映画はフランス映画ですが、本場ハリウッドでも高く評価され、2012年の第84回アカデミー賞では、ヴァレンティンを演じたジャン・デュジャルダンが見事に主演男優賞を受賞したほか、作品賞、監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)、衣裳デザイン賞、作曲賞の見事5部門の受賞に輝きました。

 

モノクロ???? サイレント??? フランス人がつくったハリウッドの映画??? とおっしゃることなかれ。

 

この映画は俳優さんたちやワンちゃんの「名演」に心から酔いしれ、観終わった後にはとても幸福な気分になれること間違いなしの素晴らしい映画です。

 

 

映画「セブン」はあっと驚く巧みなストーリー展開と出演者たちのいぶし銀の演技で何度観ても楽しめる傑作です

90年代を代表するサスペンス映画「セブン」を紹介させてください。

 

 

1995年のアメリカ映画です。監督は本作のヒット後、次々とヒット作を世に送り出すことになるデヴィッド・フィンチャー

 

退職まで1週間と迫った老刑事サマセット(モーガン・フリーマン)と、他の警察署から転勤して来て手柄をあげようと血気盛んな若手刑事ミルズ(ブラッド・ピット)はある死体発見現場に赴きます。

 

そして、その信じられないほど肥満の男が、銃で脅されながら大量の食事を強制され、最後は腹部を殴打されて内臓破裂で死亡したことが判明します。

 

やがて、現場からキリスト教の「七つの大罪」の「GLUTTONY(暴食)」の文字が発見されます。

 

そして、ほどなく強欲なやり手弁護士のグールドが遺体で発見されます。

 

状況から、被害者は犯人から2日かけて自分のお腹の贅肉の部分を1ポンド分切り落とすよう強制されていたことが推定されます。

 

そして、現場には被害者の血で書かれた「七つの大罪」の「GREED(強欲)」の文字が。

 

こうして、犯人がキリスト教の「七つの大罪」に基づいて被害者を選定し、次々に猟奇殺人を繰り返す意図をもっていることが明らかになります。

 

この事件の犯人にサマセットとミルズが迫っていくというのがこの映画のメインストーリーです。

 

「SLOTH(怠惰)」、「LUST(肉欲)」、「PRIDE(高慢)」の被害者も次々に発見される中でサマセットとミルズは犯人の住居まで迫るのですが、惜しくも取り逃がします。

 

あと残るは「ENVY(嫉妬)」と「WRATH(憤怒)」。

 

やがて、犯人のジョン・ドゥがサマセットとミルズの勤める警察署に血塗れの服を着たまま自首してきてきます。犯人を演じるのがケビン・スペイシー

 

取り調べを受けたジョンは弁護士を通じてミルズとサマセットの2人を指名し、彼らと3人だけで残る2つの死体の隠し場所を教えるために荒野に連れて行かせるというところがこの映画のクライマックスです。

 

そして、誰もがあっと驚く展開が待っています。

 

この映画はその巧みなストーリー展開に加えて、出演者たちのいぶし銀の演技が光ります。

 

偏狭な信念に従い「七つの大罪」に基づいておぞましい連続殺人を決行する不気味な犯人ジョン・ドゥを演じるケヴィン・スペイシー

 

退職まで1週間でこのようなおぞましい事件に巡り合ってしまった老刑事サマセット役のモーガン・フリーマン

 

短気でこの事件で手柄を上げようと血気にはやる新米刑事ミルズ役のブラッド・ピット

 

そしてミルズに付いて新しい街に越してきたけど馴染めず悩みを抱えるミルズの妻役のグウィネス・パルトロウ

 

そうした演技達者な出演者たちのいぶし銀の演技により、この映画はその巧みなストーリー展開もさることながら、何度観ても見飽きない作品として力強さ持っています。

 

未見の方はぜひご鑑賞あれ。

 

「アイスプラント」はキラキラした宝石のような粒が面白い新触感野菜でした

 

みなさんは「アイスプラント」という野菜を召し上がったことがありますか?

 

今日、私は、長野県茅野市の地元にある「たてしな自由農園」に妻と軽いドライブがてらやってきました。

 

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ここは、茅野市茅野市に隣接する諏訪市・原村・富士見町の農家の方々が手塩にかけて育てた瑞々しい農産物を直売しているところです。

 

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広い建物の中には地元の野菜や食品がたくさんあり、なかなかリーズナブルな価格で買い求めることができます。

 

そこで、今日は偶然「アイスプラント」という野菜を見つけました。

 

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説明を見ると「プチプチ&キラキラが楽しい新食感野菜! アイスプラント
「葉や茎に付いているキラキラした宝石のような粒はプラッター細胞と呼ばれ土壌から吸い上げたミネラルや塩分が集積されたもの。
生活習慣病を予防する機能性成分もたっぷり!
肥満防止やダイエットにも効果が期待されています。
葉や茎につくプチプチ&キラキラと水滴のような粒は新しい食感でほのかな塩味が楽しめます。
サラダや料理のトッピングとしてそのまま食べるのがおすすめ。」
とのこと。


プチプチ&キラキラ?
新しい食感でほのかな塩味?
何だこれ?

妻と相談して150円と安いし、今夜の夕食はちょうどワインと共にスープとパンとサラダの予定なので買っていくことに。

 

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同じくサラダにおすすめの「わさびのようなピリ辛 わさび菜」も買いました。

自宅に帰って開けてみました。

 

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確かに葉や茎にキラキラした宝石のような粒がついてはいるようです。

 

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妻が夕食のサラダにしてくれました。

 

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皿にとってじっくり観察。

 

いただきました。粒々というより葉っぱ全体がシャリシャリとした歯触りで、サラダ菜よりもっとさっぱりした爽やかな味わい。

塩味もほとんど感じません。

これはなかなかさっぱりとしたサラダの主菜によさそうです。

わさび菜もピリピリっとした感じがとても美味しかったです。

 

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翌日には妻が天ぷらにしてくれました。

 

天ぷらのほうが、さらに「アイスプラント」のシャキシャキ感とクセのない味を楽しめると思いました。

 

新触感の新しい野菜を楽しませていただき、たいへん美味しかったです。イマイ農園さん、ありがとうございました。